カニや魚の知識、活動レポートなど

蟹が縦に走る??? 【松葉ガニ解禁まで あと32日】

2018年10月05日
投稿者:谷次 賢也
コメント:(0)

今日は、茹でガニ編。

茹でる蟹は、基本 身詰まりの良い ランク的にいえば、一番良い蟹を選びます。

またまた 業者言葉ですが、ランク上の蟹は、上ガニと呼んでいます。

松葉ガニも、水揚げ港名以外にも、時により、いろいろあってややこしいですが
これも、勉強ですので、覚えて下さい。(笑)

 

 

茹でる蟹は、必ず 活きた蟹の中から、身詰まりを最終チェックするため、先ずは、蟹のお腹を見て 色艶や張りを確認してから、活け締めします。

活け締めとは、蟹の場合は、真水で〆る。いわゆる殺す事ですが、なぜ活け締めするかと言えば、一つは、いきなりお湯の中に入れたら、ショックで胴体から脚を蟹水から切り放ちます。これを自切(じせつ)と言います。

脚が取れると商品価値も無くなり、腹の中に水が周り、魚屋的な上手な茹で上げになりません。(これは、また別のブログで)

二つ目は、蟹の繊維が縦に走らない為。

この走らないとは、私が表現している言葉で、蟹が決して走ってる訳ではないので、お間違えなく(笑)

死んだ蟹、弱った蟹の茹でた後の繊維は、死んだ状態に近い程、繊維がボソボソで、大味になります。

松葉ガニの特徴でもある甘い身質は、細かく縦に走っている繊維だと思います。

なので、茹でる場合は、活け締めにこだわる訳です。よって必然的に活け松葉ガニが、美味しい蟹の最低条件になる訳です。つながりがお分かりいただけますでしょうか。

 

こんな感じで、縦に走っているイメージです!

北洋産のズワイガニとは、この繊維感もかなり違うと思います。

【松葉ガニ解禁まで あと32日】

この記事を書いた人

谷次 賢也 京都丹後 海鮮の匠 魚政 代表
両親の背中を見て育ち、魚と共に生きることを学びました。 その暮らしの積み重ねが、今の私の原点です。 京都府北部・丹後半島で創業70年。 地元漁港から松葉ガニ(ズワイガニ)やセイコガニ(香箱ガニ)を中心に、 新鮮で確かな海の幸を全国へお届けしています。 魚政BLACKは、40年の現場経験をもとに立ち上げた魚政の最高品質ブランドです。 「一杯ごとに責任を持つ」を信条に、仕入れから加工・出荷までを一貫して担当。 ズワイガニの供給卸元として、全国の料亭・旅館、そしてご家庭へ確かな品質をお届けしています。 海と共に生き、魚と共に歩んできた時間を、 これからも「安心と信頼」というかたちで次の世代へつないでいきます。

現在コメントは受け付けておりません